治験の種類

治験は複数の手順に分かれていて、それぞれの段階で参加できる人の種類も変わってきます。

治験という言葉をよく耳にしますが、詳しい仕組みを知らない人の方が多いはずです。
治験は複数の段階に分かれおり、それぞれ参加できる人も変わってきます。
「昔、治験に参加したよ~」と友人同士で話していても、
実は違うレベルのテストに参加している可能性もあります。どんなプロセスがあるのか、
大まかに確認してみましょう。

第1段階

健康な成人の方に治験を受けてもらいます。
薬の効果や代謝、副作用などを正確に把握するため、健康な成人男性に受けていただくケースが多いです。
※女性の方は生理等で健康状態が変動しやすいため女性を対象とした試験は多くありません。

第2段階

第1段階のテストで安全性が改めて確認されたら、今度は少数の患者さんに治験を受けてもらいます。
安全性と共に、効き目や適切な使用量を確かめます。

第3段階

さらに多くの患者さんに治験を受けてもらいます。
第二段階で得られた安全性と有効性が多くの人にもあてはまるかを検証します。

第4段階

世に出回るようになっても、薬のテストは続きます。
そのまま使い続けて良いのか、あるいは使い続けて役に立つのか、継続して調べます。

※1:フェイズとは、英語でphaseと書き、「段階」などを意味します。
フェイズ1とは(治験の)第1段階、フェイズ2とは(治験の)第2段階などと言う意味になります。

治験の種類、もっと詳しく!

フェイズ1(第1段階)※1

主に健康な成人を対象にします。極めて少量の
治験薬を使い、その薬がどのくらいの速さで人体
に吸収されるのかをチェックし、どのような作用
を示し、どのくらいの時間で排泄されるかもチェックします。
投与する量を少しずつ増やし、
副作用についても調べます。

フェイズ2(第2段階)

少数の患者を対象に、治験薬の有効性、安全性、
効果的な使い方などを調べます。

フェイズ3(第3段階)

フェイズ1~2で得られた結果が、より多くの患者にも当てはまるかどうかをチェックします。
現在使われている、
似た種類の薬と比較をしながら、効き目や安全性をチェックする場合もあります。

フェイズ4(第4段階)

発売後に行う試験です。
正確に言うと治験でなく、
「製造販売後臨床試験」と言います。
治験と同じく厳しい基準のもとで
テストされます。市販されてから行われます。

以上、治験にも何種類か種類があると言う話でした。
ちなみに、関連して出てくる専門用語もあります。補足で説明しておきます。

※1:フェイズとは、英語でphaseと書き、「段階」などを意味します。
フェイズ1とは(治験の)第1段階、フェイズ2とは(治験の)第2段階などと言う意味になります

治験の関連用語

  • 同等性試験
    すでに販売されている薬品と、今からリリースしようとしている 薬品の薬効が同等であると証明する試験を意味します。 BE試験と呼ぶ場合もあります。
    健康な成人に対し先発品と後発品を投与し、 血中濃度の推移を比べて「同等である」と証明します。
    小児試験
    新生児から青年まで、様々な年齢の子供を対象として
    行う臨床試験を意味します。
  • プラセボ
    プラセボとは、ニセモノの薬を指します。
    本物のような外見をしていても成分が入っていないニセモノの薬です。
    薬の効果を明らかにするため、本物とニセモノの間で比較試験が行われるケースが多いです。
    医療機器
    医療機器の販売も、薬と同じく厚生労働省の承認を
    受けなければいけません。医薬品の治験とは異なり、
    安全性を中心に治験を行います。