治験には複数の段階があり、治験初期段階で行われる健康な成人向けの試験(フェーズ1)とお薬の対象となる※疾患者向けの治験(フェーズ2)があります。
※疾患者とは病気にかかっている方のことです。
次にメリットとデメリットを見ていきましょう。
健康な成人向けの治験(フェーズ1)と疾患者向けの治験(フェーズ2)、でメリット、デメリットが違うのでそれぞれ確認していきます。
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新しい治療を受けられる
今までの治療では治らない病気に悩まされていた人も、新薬(治験薬)の治療を受けられます。
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専門的な診察を受けられる
専門医により、通常の診療よりも、手厚い診察と医療的なアドバイスを受けられます。
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病気の状態を把握できる
通常の診療よりも、精密な検査や診察を受けられます。病状を今まで以上に詳しく把握できる可能性もあります。
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診療の経済的な負担が軽くなる
治験に参加している間は、治療薬・診察・検査などの費用を、全額(または一部)製薬会社が負担してくれます。
治療費の軽減につながります。
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「社会貢献になる」
新薬やジェネリック医薬品の開発に寄与することができ、これにより多くの人の怪我や病気の治療に貢献できます。
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来院や検査の回数が増える
一般的な治療スタイルに比べると、来院や検査の回数が多くなります。
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通院の時間が増える
治験実施施設は決まっているため、現在の通院から切り替えてもらう場合があります。
そのため通院に時間がかかってしまうこともあります。
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プラセボ(偽薬)の可能性がある
見た目は普通の薬だけれど、有効性分の入っていないダミーの薬をプラセボと言います。
ニセモノの薬(プラセボ)を投薬されるケースもあり、薬効がない薬を投与された場合は治療が進まないというデメリットがあります。
What is プラセボ?
ところで、何でそんな薬を使うの?と思った方、鋭いです。
ビタミン剤でも酔い止めだと思って飲めば、車酔いが止まると言う話、聞いた覚えはありませんか?
プラセボを使う理由は、治験薬が効いたのか、それとも効くという思い込みで効果が出たのかをチェックするために使うのです。
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正確な服薬、来院が求められる
正確な服薬、来院を求められます。
服薬の有無や身体の状態を細かく記録させられるなど、手間や面倒が増えます。
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副作用の可能性がある
医師も予想しない副作用がでる場合もあります。
以上が、メリットとデメリットです。