-
1.ボランティアの安全のため
こ治験に重複して参加をするとボランティアの健康を損なう可能性があるため
重複申込みや参加は固く禁止されています。
- 安全を損なう例
-
A試験に参加したRさんが休薬期間をまもらずB試験に参加したとします。
Rさんの体内にはA試験の治験薬がカラダに残ったままで
B試験の治験薬を服用することでA試験と治験薬とB試験の治験薬の組み合わせが悪く
体に異変を来たす可能性があります。
こういった危険リスクをなくすためにも重複申込みや参加は禁止されています。
-
2.副作用の原因特定を困難にしないため
薬の副作用が出た場合、原因の特定を迅速に行う必要があり、
治験に重複参加をしていることを隠していると原因特定が困難になり、
対処が遅れてしまうリスクがあります。
- 副作用の原因特定が困難となる例
-
治験に重複参加をしたRさんがB試験参加中に激しい頭痛を訴えました。
ただRさんは数日前にA試験にも参加したためその頭痛がA試験の治験薬の影響なのか
B試験の治験薬の影響なのか、または二つの治験薬の相性が悪かった影響なのか・・・
何が影響しているのかがわかりません。
原因の究明に時間がかかると対処も遅れてしまい、
それだけ健康に対してのリスクが高くなってしまいます。
-
3.正確なデータ収集のため
治験では対象薬を服用した場合の
体の代謝の変化や体への作用の状況を正確にデータ化する必要があります。
以前に参加した治験薬が体内に残留していると、
通常とは異なるデータが出てしまう可能性もあります。
治験で正確なデータが出ない場合治験のやり直しとなり、製薬メーカー、
病院側に非常に大きな損害が発生する場合があるため、
治験への重複参加、休薬期間を無視した治験参加は禁止されています。
-
休薬期間
休薬期間とはそれまで使っていた薬による影響を取り除くために設けられた、
薬を何も投与しない期間です。
治験参加ボランティアの安全確保と
正確なデータ収集をするために設けられた期間で
この期間を守らずに治験に参加してしまうと、
負担軽減費の減額対象になったり、最悪それ以降の治験参加をして頂けない場合があります。
休薬期間はかならず守りましょう。
また、近々の治験参加歴がある場合、施設によっては
前回治験参加時の同意取得書を持ってきて頂く必要があります。
治験に参加した際の書類は大切に保管しておきましょう。